一般的にデイトレードというと一日で売りと買いを完結させる投資スタイルのことです。これができれば一番理想的ですし、いつも不安のないゼロの気持ちからスタートできます。またオーバーナイトリスクも持たずに済みます。しかし実際にはロスカットルールを守るという自分との戦いに負けて、翌日に持ち越してしまうこともよくあります。果敢に損切りを実行する精神的強さを鍛えることも必要ですが、なかなか損切りできないという自分の性格を素直に認め、それに見合った投資スタイルを探すのも1つの方法です。
※このサイトでは、一日で売買を完結させることにこだわらず、取引時間中パソコンに向かって売買のできる状態にいる人のことをデイトレーダーと考えています。
■まずは自分の性格を知ることから
投資経験の全くない人が、いきなりデイトレーダーになるのは無謀なことです。どれほど本などで勉強したとしても、生きた経済に接していなければ全く意味がありません。少なくとも1年は今の仕事を続けながら、実際に株を売買し取引の基礎を学ばれることをお勧めいたします。1年ぐらい売買を続けていくと何がわかるでしょうか?自分にあった投資スタイルでしょうか。そうではなく、自分の性格がよく見えてきます。買った銘柄が値下がりしたときどんな心理状態になるでしょうか。もちろん持ち株が値下がりして平静でいられる人など一人もいません。しかしその程度は人によって違います。含み損が少しあるだけで、何をしていても手につかない人もいます。これまでの投資経験を振り返り自分の性格を冷静に見つめてみましょう。
■デイトレードに向く性格かチェックしてみよう
1.株式の売買をすることが、とにかく楽しい
2.自分で決めた売買のルールを守ることができる
3.売ってしまった後の銘柄の動きを気にせず、次に移れる
4.失敗を引きずらない
5.儲けるための努力は惜しまない
6.持ち株が値下がりすると、何をしていても手につかない
7.含み益が増加すると気持ちが大きくなり、売買も大きくなる
8.株価の急激な動きに、冷静でいられなくなることがある
9.他の人の意見に影響されやすい
10.株で儲けた事を、とにかく誰かに話したい
お察しの通り、株式投資、ことにデイトレードに向いている人は1〜5の項目に当てはまる人です。逆に6〜10の項目に多く当てはまる人は、デイトレード向きではないかもしれません。中長期投資のほうが良いと思います。しかしそのような人でも、「株式の売買をすることがとにかく楽しい」のであれば、専業トレーダーとしての道はあります。つまり一日で売買を完結させるタイプのデイトレーダーではなく、スイングトレードや中長期投資なども組み合わせたタイプのデイトレーダーとして生計を立てていく方法です。そのために必要なことは、トレーダーとしての自分の弱点を認め、それに基づいた投資スタイルを確立することです。
■弱点を認め、自分なりの投資スタイルを確立する
私こと森のフクロウも弱点だらけのデイトレーダーです。特に損切りに関して致命的な欠点があります。
損切りするタイミングが遅れる
↓
損が拡大するほど損切りができなくなる
↓
翌日に持ち越す
↓
翌日さらに下がり塩漬け といった具合です。
しかし、この弱点を素直に認めることで、自分なりの投資スタイルを考え、あみだしてきました。今では、この投資スタイルを守ることによって、そこそこの利益をあげることができるようになっています。誰でも自分の弱点を見つめるのはいやなことですが、これによって、自分に一番あった投資スタイルを確立することができます。
■フクロウ式デイトレード
これから先は、私が用いている投資スタイルをご紹介します。
まず、根幹をなす基本姿勢を決めます。私の場合、
「大きく儲けなくてもいいので、大きな損はしない」 です。
これを決めるだけで、やってはいけないことがいくつか出てきます。
1.高値掴みは絶対にしない
2.上昇ランキング銘柄には手を出さない
3.一度に多額の資金を投入しない などです。
次に一日の目標とする利益の金額を設定します。
私の場合、 「一日1万円。月20万円」。 です。
この目標を達成するのにどんな手法を用いればいいかを考えます。一日1万円の利益を達成するのはそれほど難しいことではありません。
一回の売買で4,000円の利益を目指し、それを3回すれば12,000円になります。1回ぐらいは失敗することもあるので、3勝1敗1分けだったとしても8,000円にはなります。このように考えますと、確実に勝てる売買を一日5回(往復)すればいいのです。日本の株式市場は一日4時間30分ですから、およそ1時間に1回のペースで売買を完結させることになります。
■1回の売買で+4,000円になる銘柄をどのように選ぶか
これは、自分の投資資金と許容できるリスクとによって決まってきます。仮に投資資金が300万円だとすると、
300万 ÷ 5回 = 60万円。
1回に買う銘柄は平均60万円となります。
60万円の資金で4,000円を稼ぐ売買の仕方は何通りもあります。
・60万円の株を1株買って、+4,000円になったところで売却。
・30万円の株を2株買って、+2,000円になったところで売却。
・10万円の株を4株買って、+1,000円になったところで売却。
※実際には手数料がかかるので、その分を上乗せする。1000株単位の場合株価は1000分の1。(例:600円 1000株買い、+4円で売却)
どの価格帯の銘柄にするかは、許容できるリスクによって決まります。上記の例ですと、10万円の株を4株買った場合、+1,000円は、わずか1ティック(ティックとは値動きの単位のこと)の変化だけですから、比較的短時間で約定する可能性があります。しかし逆に1ティック下がっただけで、4,000円の損失になってしまいます。その損失に自分は耐えられるでしょうか。60万円の株だと、4,000円の利益を得るために、株価が4ティック上昇する必要がありますから、我慢する心理的な強さが求められます。しかし値下がりする時も1ティックで1,000円づつの損失ですから、それほど慌てる必要はなくなります。私は2単位、2ティックを基本にしています。
これに時間的要素を組み合わせます。1時間に1回のペースで売買を完結する必要がありますから、1時間で+4,000円になるぐらいのティックの値動きが必要です。株数1単位なら4ティック、2単位なら2ティック、4単位なら1ティック以上の値動きが1時間の間にあるような銘柄でなければなりません。一般的に株価の高い銘柄ほど値動きは大きいので、この点では比例関係にあるといえます。
■自分の弱点を考慮し銘柄を決定する
基本的なスタイルが決まったら、具体的に売買する銘柄を決定します。この時、トレーダーとしての自分の弱点を考慮します。私の場合、弱点は損切りするタイミングが遅れることです。値下がり幅が大きくなると翌日に持ち越してしまうこともあります。ですからこうした欠点を、銘柄を買う段階であらかじめ織り込んでおくようにします。具体的には、過去のチャートをよく分析し、株価が底値圏にあるものだけを売買します。そもそもデイトレードでは、利食える幅はそれほど大きくないわけですから、高値圏にある銘柄でも、底値圏にある銘柄でも利益に大差はないということになります。しかし、もし自分の弱点が出てその日の内に決済できず、持ち越してしまった場合はどうでしょうか。高値圏にあれば、そこからどれだけ値下がりするかは分かりません。しかし十分安値圏にある銘柄なら、そこからさらに下がったとしても知れています。少し我慢していれば買値に戻るチャンスは十分にあります。これによって「大きく儲けなくてもいいので、大きな損はしない」という基本的な投資スタイルをさらに一段下支えすることになるのです。
■自分の投資スタイルを確立せよ!!
私の投資スタイルについて簡単にご説明しましたが、これらは、実際の売買を経験して試行錯誤の末にたどりついた方法です。今後の経験でさらに変化していくと思います。このサイトをご覧になってくださっている皆さんも、ぜひいろいろな方法で無情な株式市場に挑んでみてください。そうすれば自分にあった投資スタイルを必ず確立することができるはずです。
このページの中では自分にあった投資スタイルを確立することの大切さについて説明してきました。自分の弱さを認めることは、決して恥ずかしいことではありません。むしろ弱点を認め、それをカバーする方法を確立することにより、精神的な強さを得ることができるのです。
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特にお勧め!! |
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■下の2冊は今売れている本です。トレーダーの多くがどんな方法を使っているのか知るのも重要です。
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■チャートの見方やファンダメンタルについての勉強もしよう |
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