株式投資をしている人で、一度も失敗をしたことがないという人はまずいません。保有していた銘柄が業績の下方修正の発表などで、ストップ安に見舞われるという経験もあることでしょう。デイとレーダであっても落ちてくるナイフをつかんでしまったかのように、買ったとたんに下落してしまうこともあります。損切りするタイミングさえ逃してしまい、塩漬け株になってしまった、しかも資金いっぱいに買ってしまったということもあるでしょう。多くの含み損を抱え、気持ちは暗く、パソコンの画面に向かっても何もすることができません。
こんな最悪の事態になってしまった時どうすればいいのでしょうか。
■好況のときに楽観せず、不況のときに悲観せず
この言葉は、相場の名人といわれた山崎種二という人の相場観を表したものです。良いことばかりが続くこともなければ、悪いことばかりがずっと続くこともないと考え、良いときには有頂天にならず、悪いときには落ち込まないようにする、という教えです。
最悪と思えるとき、気力は失せ、もうどうでもいいような気持ちにさえなってしまうことがあります。そのように考えていると、いつまでたってもいいことはありません。むしろ上の言葉のように考え、いつまでも悪いことが続くわけではないと考えましょう。過度に悲観していても、ストレスになるばかりで時間の無駄です。ですから、その状況の中でできることを考えましょう。
■現物つなぎ売りをするる
「現物つなぎ売り」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。これは高値掴みをしてしまって塩漬けになっている株を一旦売ってしまい、売った値段より安く買い戻すという方法です。
例えば、1000円で1000株買った株が800円まで下落してしまいました。含み損は20万円で、資金も100万円が拘束されてしまっています。もしこれが自分の資金の大半であれば、損切りする以外何もできないことになります。かといって損切りすれば、20万円の損が確定してしまいます。
このような時に、現物のつなぎ売りをします。株価は毎日上下しています。デイトレーダーは毎日ざら場にいるわけですから、この上下の波を利用します。一日の間での値幅は毎日それほど違わないはずです。例えば、上記の例で、800円まで値下がりしているものが、一日の間に20円上昇しました。800円の株が一日の間に20円上昇というのは、かなりの上昇率です。この場合、一度売ってしまって、少し利食い売りがはいったところで買い戻します。
820円で売れて、815円で買い戻せれば、5000円の利益となるわけです。また、前日のニューヨークダウが大幅安し、今日は日本も下がることが確実だと思う場合は、やはり寄り付きか、午前中の少し戻したところで売ってしまうのです。そして下がったところを買い戻すようにするのです。持ち株が値下がりしているのだから同じではないかと思われるかもしれませんが全然違います。100円下がるのを保有したまま黙って見ていれば10万円の損ですが、その間で、たとえ20円でも売っている期間があれば、8万円のマイナスで済むのです。粘り強くこの方法で、1日1日をしのいでいけば、また上昇してくるものです。
■現物つなぎ売りでは欲張らず
現物つなぎ売りは、敗者の方法です。負けを認めたやり方です。ですから決して欲張ってはなりません。大きな利益を狙おうとすると、買い戻すチャンスを失い、売値よりも高く買い戻さなければならなくなってしまいます。これでは、泣きっ面に蜂、というもです。あくまで、欲は抑えて、確実なときだけ利用するようにしましょう。このように現物つなぎ売りをしていると、いいこともあります。まず、売りから入る方法なので、信用取引の空売りの練習になります。売る人の心理、買い戻す人の心理を知ることができます。信用取引をしている人の場合、決済の期日がありますが、つなぎ売りをしていれば、決済の時期はほとんど関係なくなってしまいます。このように最悪の事態でも、悪いことばかりではありません。悪いときから教訓を学び、それを今後のトレードに生かすようにしましょう。
■失敗した原因を探る
何週間かして、これは失敗だったと認めざるを得ないとき、失敗を反省し原因について研究しましょう。3ヶ月間ほどの日足チャートを印刷し、自分が売買したポイントを記入します。そして何が原因だったかを書き込みファイルしておきましょう。同じような場面に遭遇したとき失敗せずに済みます。そして反対のことをしてみる勇気が出てきます。これが意外とうまくいくのです。
■好況の時に楽観しない
失敗する時というのは、たいてい売買がうまくいっていて、気持ちが大きくなっているときです。好況の時こそ要注意です!!
「好況のときに楽観せず、不況のときに悲観せず」をいつも忘れないようにしましょう。
最悪の事態の時こそ、忍耐力が必要です。あきらめず、粘り強く売買しましょう。デイトレーダーにとって、売買が楽しくなくなったら、相場を去る時だと私は思っています。「好況のときに楽観せず、不況のときに悲観せず」という言葉を忘れずに今日もパソコンに向かうのみです。相場にいる限り、このフクロウのデイトレードをアップする決意でいますので見にきてください。
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特にお勧め!! |
■初心者にも読みやすく書かれているにもかかわらず、日本を代表する相場士たちが、どのような信念を持って株式市場に立ち向かったのかとても参考になります。この本を読んで経済が好きになりました。 |
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■最悪の事態(塩漬け)になった時、残された道はつなぎ売りです。この本はつなぎ売りの方法や心構えについて教えてくれます。 |
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