株価の値動きには銘柄特有のくせというものが必ずあります。これは人それぞれ自分が好んで手がける銘柄がおおよそ決まっているからでしょう。大きく見れば業種全体にも当てはまりますし、個々の銘柄にもあります。デイトレードではこの銘柄特有のくせを自分で見つけ出して、それに基づいて売買するのが利益をあげるための大きなポイントとなります。
■日本株全体にあてはまる動き
よく言われているのは、春先ごろから上昇し始め６月頃に天井をつけるというものです。もちろん例外もあります。
アメリカのヘッジファンドの決算期が11月のため、１１月に向かって下落すると言う人もいます。
■業種ごとにあてはまる動き
季節に関連のある銘柄は、ほぼ毎年特有の動きを見せます。例えばビール会社の株などは夏に向かって上昇しますので、先回りして買うことが必要です。ただし冷夏のときなどには下落します。またこれも毎年見られる動きですが、２月頃にスギの花粉が飛び始めたというニュースが出ると、繊維メーカーなどで、花粉症対策などに力を入れている会社の株価が上昇します。ただし長続きはしません。また、ニュースでは必ずといっていいほど、「今年の花粉の飛散量はすごい！！」という風になります。花粉はたいして飛ばないというニュースは聞いたことがありません。ですから、１月から２月頃に花粉症関連銘柄を買っておけば、一度は上昇することでしょう。（中・長期向けですが）
■デイトレードで使える銘柄特有のくせ
その日のうちに決済するデイトレードの場合、一日の中で特有の動きをする銘柄を見つける必要があります。外部的な要因の影響を受けやすい銘柄は売買しやすいでしょう。例えば・・・
・為替の要因を受ける銘柄
円高で下落・・・自動車・電気製品などの輸出産業
・前日のニューヨークダウやナスダックが下落
上昇する可能性のある業種・・・JR東日本や医薬品株など
・商品先物相場に連動しているもの
原油・・石油・ガソリンを扱う銘柄
また日本軽金属などのアルミを扱う銘柄では、ロンドンアルミの相場とよく連動しています。（狙い目です）
上記のような理由から、為替や商品先物などにも関心を持つと、特定の銘柄に関して、今日は上がるのか下がるのを予想できるようになります。証券会社と同様にコストはかかりませんので、為替取引や先物取引を扱う会社に口座を開設するのも良いと思います。関心のある人は右側からどうぞ。
■高寄り後下げる
前日終値から比べて、ある程度高寄りした場合、必ず下げる銘柄もあります。もちろん常にそうであるわけではありませんが、少なくとも一定期間はそのような状態が続きます。日立と合併したトキコがそうでした。チャートを見ると黒い陰線がずうっと並んでいる期間があります。このような銘柄を見つけたなら高寄りしているときは空売りで大丈夫でしょう。しかしこのパターンが崩れることもありますので注意は必要です。
■前日の終値より、必ず高く寄り付く
前日下げているときに多いのですが、翌日の初め値が幾らかでも高く始まるという銘柄も結構あります。以前、味の素などがそうでした。この場合、終値で買って寄り付きで売れば、利益が確保できます。しかしこの場合は、オーバーナイトリスクがありますので、下げて寄り付く場合は、あきらめて損をしても売り切ってしまうのが鉄則です。
■後場、終了間際になって戻す
日本軽金属にこのような動きがあります。安値ひけということがあまりないので、下げているときに、後場のいいタイミングで買えれば、いくらか利益が見込めます。
■銘柄研究を怠らずに
このように、銘柄ごとに特有の動きがあります。ボックス圏で上下を繰り返している銘柄もあります。このボックスを発見できれば、ほとんど損はなく利益を出せるでしょう。ですから銘柄をよく研究して、値動きの傾向を把握しましょう。多くのものについて知る必要はありませんが、自分の得意とする銘柄を幾つか決めて徹底的に研究すれば不思議とくせがわかるようになってきます。
私が発見したものを時々公開しますので見てください。
デイトレーダーにとって銘柄特有のくせを発見することほど重要なことはありません。コンスタントに利益を出せるかどうかはそれにかかっています。ザラ場の気配値がどのように変化するかを観察したり、過去のチャートを研究したりして、自分だけの必勝パターンを見つけましょう。
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